動画で解説!CX向上のためのサイト構築方法とは?
00.
CXの段階をCX成熟度モデルから考えてみよう
CXは展開した施策によって一気に上がるわけではありません。
複数の施策を実行することで、段階的にCXは向上します。
CXを成熟段階に分けて考えると、以下3つの時期に分類できます。
●注目期
●転換期
●支持期
CX成熟度モデルは、上から順に戦略的価値が高くなります。
支持期に繋げるまで施策を展開し続けましょう。
01.
「注目期」のユーザーへのアプローチと必要な仕組み
CX向上フェーズの一つ「注目期」に必要なユーザーへのアプローチと必要な仕組みは、以下の3つです。
●開始
●拡大
●連動
注目期では、新しい潜在顧客に対してアプローチを行うフェーズです。
自社Webサイトへ誘致し、商品・サービスを利用してもらうまでの施策を整備することがメインとなります。
ユーザーへのアプローチについて、それぞれ順に解説します。
開始
注目期の「開始」とは、メールやキャンペーンを利用して商品やサービスを紹介する準備を整えて、Webサイトで情報発信を行う状態です。
開始の段階では、Webサイトやメールなど、限定的なデジタルチャネルを使用して施策を進めます。
注目期で潜在顧客に対して正しくアプローチできていれば、転換期や支持期に誘致した顧客のスムーズな獲得が可能です。
拡大
注目期の「拡大」とは、情報発信のチャネルを複数に広げる状態です。
開始の段階ではWebサイトやメールがメインのデジタルチャネルでしたが、拡大のタイミングでは複数チャネルにまたがるコンテンツの配信を進めます。
例えば、モバイルサイト(レスポンシブデザイン)立ち上げや、専用アカウントによるSNSでの共有などが挙げられます。
一つのチャネルごとに担当者を配置し、より広く潜在顧客に対してアプローチを行います。
連動
注目期の「連携」とは、チャネルごとに設定した拡大戦略をそれぞれ連携させる状態です。
独立したデジタルチャネルを運営するだけでは、CX向上は見込めません。
企業の成長戦略に合わせて、マーケティング目標を設定します。
ターゲットユーザーに適したコンテンツを作成し、Webサイトやモバイルサイト・SNSなど、それぞれのチャネルで展開することで、顧客ニーズへの適合が可能です。
開始と拡大の段階で顧客へのアプローチ手段を整えておくことで、各チャネルを連携するタイミングで相乗効果が生まれます。
02.
「転換期」のユーザーへのアプローチと必要な仕組み
注目期で潜在顧客へのアプローチにより認知を拡大させた後は「転換期」へ繋げます。
転換期とは、獲得した顧客認知をパーソナライズし、支持期までアプローチする仕組みです。
転換期で必要なユーザーへのアプローチと仕組みは、以下の2つです。
●最適化
●育成
それぞれ順に解説します。
最適化
転換期の「最適化」とは、認知を獲得したユーザーに対して、最適なアプローチを実施する状態です。
年齢層や性別が同じユーザーでも、最適なアプローチ方法はそれぞれ異なります。
ターゲットユーザー全員に対して同じアプローチを仕掛けていても、CX向上は難しいでしょう。
そのため、ユーザーへ調査を行い、複数の分析結果から具体的な洞察を導きます。
ユーザー分析を実施する際は、複数の角度からテストやパーソナライズを行い、顧客ごとに最適化を進めます。
アプローチを最適化することで、より顧客満足度を高めることができ、CX向上を期待できるでしょう。
育成
転換期の「育成」とは、アプローチを最適化した顧客一人ひとりを理解し、育てる状態です。
ただ最適化されたやり取りを続けていても、顧客は徐々に商品・サービスから離れてしまいます。
そのため、顧客とのやり取りを通じて、深い関係性を構築する必要があります。
効果的に育成を進めるためには、 ROIの理解向上とリソースマネジメントが重要です。
ROIとは「Return On Investment」の略称で、日本語訳では投資収益率と呼ばれます。
適切なKPIを設定し、獲得顧客のROIへの理解を高めることで、CX向上における価値を把握可能です。
また、転換期では、自社だけで施策を進めていけるのか確認が必要です。
CX向上の戦略に対して、リソースが不足していると最適化した顧客へ、適切なコンテンツを提供できません。
施策に対して十分なリソースを用意することで、支持期に到達できるでしょう。
03.
「支持期」のユーザーへのアプローチと必要な仕組み
転換期でユーザーの育成まで進めた後は「支持期」で、CXの成熟度を最大限に高めていきます。
支持期で必要なユーザーへのアプローチと仕組みは、以下の2つです。
●エンゲージ
●生涯顧客
それぞれ順に解説します。
エンゲージ
支持期の「エンゲージ」とは、転換期で育成した顧客を自社の商品・サービスに対して引き込むアプローチです。
これまでのフェーズで獲得した顧客のプロファイルデータを活用して、複数のデジタルチャネルを横断できる状態を作り上げます。
例えば、SNSからECサイトへ遷移させ、購入経路を意識させることなく販促促進を実現します。
複数のデジタルチャネルを駆使して、自社サービスだけで顧客の目的を達成できる状態を作ることで、高いCX向上を期待できるでしょう。
生涯顧客
支持期の「生涯顧客」とは、自社商品・サービスに対して最もロイヤリティが高い状態を指します。
また、生涯顧客は戦略的価値とCX成熟度が最も高い状態です。
エンゲージによってアプローチをより深く設計し、ニーズを予測したタイムリーなやり取りを複数チャネルで実現します。
また、生涯顧客は営業をかける必要がなく、競合他社の商品・サービスを購入してくれます。
好んで自社製品を継続的に購入してくれるため、企業をより成長させる戦略と言えるでしょう。
04.
CX向上には生涯顧客まで見据えたサイト構築が必要
CX向上を目指せるサイト構築を行う際は、あらかじめ生涯顧客までのフェーズまで考えておきましょう。
生涯顧客のLTV(顧客生涯価値)は非常に高く、自社で営業活動を行うことなく、継続的に商品・サービスの購入が期待できます。
一方、生涯顧客まで見据えたサイト設計でなければ、注目期や転換期にリソースが足りなくなり、顧客の育成不足が懸念されます。
もちろん、通常のサイト構築でも顧客のCX向上は見込めます。
ただし、CX成熟度を最大限まで高めることはできません。
デジタルチャネルを最大限まで活用して顧客を育てるためには、データ蓄積・マーケティングまで対応が必要です。
そのため、CX成熟度の段階に合わせた施策を実施するための仕組みや、機能を備えたCMSでのサイト制作がおすすめです。
05.
まとめ
以上、CX成熟度モデルの考え方や各フェーズで必要なアプローチ・仕組みを解説しました。
CX成熟度のモデルは「注目期」「転換期」「指示期」の3つに分けられます。
それぞれのフェーズを進めて、顧客を生涯顧客まで育てられれば、大きく企業成長が見込めるでしょう。
そのため、CXを向上できるサイトを構築する際は、顧客を生涯顧客まで育てられるかが重要です。
CX成熟度のフェーズごとに施策を展開するには、データ蓄積・マーケティングが重要です。
フェーズごとに必要な施策を実行できるCMSを利用して、サイト構築を進めましょう。