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LYZON編集部

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【解説動画あり】「導入しただけ」になっていない?CDPを活用するために必要なこととは

「CDPを導入したけど、思ったような成果が出ていない...」
このような悩みを持つ企業は少なくありません。

CDP(Customer Data Platform)はビジネスにおけるデータ活用を劇的に改善するツールと言われていますが、ただ導入しただけでは効果が期待できません。

CDPを活用し、ビジネスに真の価値をもたらすためには、どのような点に注意し、何を準備すべきなのでしょうか?

本記事では、CDPの基本的な機能から、導入時のポイント、失敗事例とその対策まで、具体的かつ実践的な方法を解説します。

動画で解説!CDPを活用するために必要なこととは



01.

CDPについて

顧客データを一元管理し、マーケティング活動に活用するための技術の1つにCDP(Customer Data Platform)があります。

CDPを取り入れることにより、企業は顧客に対する理解を深め、よりパーソナライズされたサービスの提供が可能となります。

CDPについての基本的な概要を知りたい方は以下の記事をご参考ください。

【解説動画あり】CDPとは?導入のメリット、プライベートDMPとの違い

02.

CDPを導入する際の4つのコツ

CDPの導入は企業のマーケティング戦略を大きく強化する一方で、その導入・活用には戦略性と慎重さが求められます。

単に最新のツールを導入しただけでは効果が期待できません。以下に、CDPを導入する際に考慮すべき4つのポイントを詳しく解説します。

自社に必要な機能があるかどうか

CDPは多機能であるため、導入する際には自社のビジネスニーズに合ったツールを選ぶことが重要です。全ての企業が必要とする機能は同じではありません。

例えば、ビジネスが小規模なうちは基本的なデータ集約やセグメンテーションの機能があれば十分であることが多いですが、大企業や高度なパーソナライゼーションを目指す企業はAIを活用した予測分析機能を必要とする場合があります。

自社のビジネスゴールとマーケティング戦略に基づき、必要な機能を持つCDPを選択することが肝心です。

予算に合ったツールか

予算はCDP導入の大きな決定要素の一つです。価格は提供する機能の範囲や数、利用者数、データ量などにより大きく変動します。

また、初期導入費用だけでなく、メンテナンス費用やアップグレード費用も考慮する必要があります。そのため、自社の予算に合ったCDPを選び、長期的なコストを考慮に入れることが重要です。

他のツールと連携可能か

CDPは他のマーケティングツールやビジネスシステムと連携することで最大の効果を発揮します。

例えば、既存のCRMシステムやメールマーケティングツール、アナリティクスツールなどとの統合性は必須です。これによりデータの一元化が可能となり、さらにリアルタイムでのデータ分析と活用が可能となります。

利用時のサポート体制が万全か

最後に、ベンダーのサポート体制も重要な選定基準の一つです。CDPの導入・運用は複雑であり、初期設定やトラブルシューティング、機能の最大限の活用方法などについて適切なサポートが必要です。

そのため、ベンダーが充実したサポート体制を提供しているかどうかを確認することも重要です。

03.

CDP導入時に陥りやすい失敗事例

CDPの導入は企業のデータ分析能力を飛躍的に向上させる可能性がありますが、その一方で導入にあたっては注意すべき点も多く存在します。理想的な状態を追求するあまり、現実的な課題を見落としてしまうことがよくあります。

ここでは、CDP導入時に陥りがちな失敗事例を4つ挙げ、それらを避けるための対策について解説します。

自動でデータを収集するわけではない

CDPはその名の通り「顧客データプラットフォーム」であり、顧客データの集約と管理を行うツールです。しかし、重要な点はCDPが自動的にデータを収集・連携するわけではないということです。

CRMや3rd Partyデータ、スマホアプリ、アクセス解析などで得られたデータをCDPに集めるためには、各データソースとCDP間のデータ連携を設定する必要があります。

これを怠ると、重要なデータがCDPに集まらず、CDPの真価を発揮できません。

データのカテゴライズはできない

データの蓄積は重要ですが、同時にデータの管理・整理も不可欠です。CDPはデータを一元化する場所であり、それをもとにしたカテゴライズや期間ごとの集計といった作業は自動的に行いません。

これらの作業は適切なデータ管理のために必要なステップであり、データの精度を保つためには手作業で行う必要があります。

データの分析はできない

一部の高度なCDPではデータ分析機能を提供していますが、すべてのCDPがその機能を持つわけではありません。

CDPの主要な役割はデータを集約・管理することであり、その後のデータ分析については他の分析ツールを併用することが一般的です。

これを理解しておかなければ、CDPが全ての役割を担ってくれると誤解し、結果としてデータの分析ができていないままになる可能性があります。

データを集めるだけでは意味がない

最後に、データを集めるだけでは意味がないという点です。CDPを活用して得られた情報を、具体的なマーケティング活動やビジネス改善に活かすことが重要です。

データの収集・分析が目的ではなく、それらを通じて得た洞察をビジネスに反映させることがCDP活用の最終目標です。

04.

失敗事例から気を付けるべき点

CDP導入時の失敗事例から学ぶことは多く、その反省点は今後の成功に向けた重要なガイドラインとなります。

以下の4つのポイントでは、上記の失敗事例を踏まえた上で、CDP導入時に特に注意すべき事項を解説します。

データ連携を行う

CDPはデータの一元管理を目指すツールであるため、その役割を果たすためには各種データソースとの適切な連携が不可欠です。

これはCRMや3rd Partyデータ、スマホアプリ、アクセス解析など、あらゆるデータ源に対して必要となります。データの連携設定を怠ると、必要なデータがCDPに集約されず、CDPの利益を享受できません。

したがって、CDP導入前にはどのデータソースと連携するのか、その方法とスケジュールを明確に計画しましょう。

データを管理する人手を用意する

CDPは高度なテクノロジーを駆使してデータ管理を支援しますが、それでも一部の作業は人手を必要とします。

データのカテゴライズや期間設定など、これらの人為的な作業は適切なデータ管理のために必要なステップです。したがって、データ管理のためのリソースを確保し、その人手による作業を計画し、管理することが重要です。

外部の分析ツールを連携する

多くのCDPはデータの蓄積と一元管理を目的としていますが、それだけではビジネス価値を最大化するための分析は行えません。CDPによって得られたデータを分析し、ビジネスに活用するためには外部の分析ツールの導入と連携が必要です。

分析ツールには多くの種類が存在しますが、自社が必要とする分析機能に対応したツールを選択し、それをCDPと効果的に連携させることです。

データを元にアクションに繋げる

データの収集と管理、そして分析はすべてそれ自体がゴールではなく、具体的なアクションに繋げるための手段です。CDPを活用して得られた洞察は、マーケティング活動やビジネス改善のための具体的な戦略や行動計画に変換する必要があります。

例えば、分析結果をもとに広告戦略を見直したり、顧客への個別化された働きかけを計画したりすることが考えられます。

05.

まとめ

CDPの導入はデータ管理の効率化とマーケティング活動の最適化に役立つ一方で、上手く活用するには、留意すべき点があります。適切な機能と予算のバランスを見つけ、他ツールとの連携可能性を確認し、サポート体制を検討することが重要です。

また、データ連携の設定、データ管理のための人手、外部分析ツールとの連携、そして得たデータを具体的なアクションにつなげることを忘れてはなりません。

これらを意識することで、CDPを「導入しただけ」にとどめることなく、ビジネスの成長に繋げられるでしょう。



※エントリーの内容・画像等は、公開時点での情報に基づきます。
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