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LYZON編集部

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会員サイトのトレンドとメリット・デメリット

会員制サイトとは、会員だけがアクセスできたり、一般ユーザーと会員ユーザーで閲覧できるコンテンツを制御できるサイトのことです。
このようなサイトは「クローズドサイト」とも呼ばれ、運用の目的に応じて色々な種類があります。

会員制サイトには種類や形態によって違いがあるものの、共通して会員との関係を強化できるメリットがあります。
製品やサービスの追加購入がしやすくなったり、有用な情報を的確に届けることができたりします。

本記事では、会員サイトのトレンドと、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

01.

会員サイトのトレンド

会員サイトの役割の変化

近年、会員サイトの役割は大きく変化しています。
以前は既存顧客を会員に引き込み、その顧客との関係を強化することが主な目的でしたが、現在では新たな見込み顧客を獲得することに焦点が移っています。

従来の会員サイトは、既存顧客とのロイヤルティを築くためのプラットフォームとして機能していました。しかし、最近では競争が激化し、新規顧客の獲得が重要視されるようになりました。
これは、市場の拡大や顧客の多様化に対応するための戦略の一部として位置付けられています。

サードパーティークッキー廃止の影響

会員サイトの役割が変化した理由の一つに、サードパーティクッキーの廃止があります。これにより、リターゲティング広告の実施が制限され、Web広告の効果測定が困難になるという影響が出ています。これまでのように広告を見てサイトを訪れたユーザーを追跡して再ターゲティングすることが難しくなり、新たな見込み顧客を獲得するためには、既存の顧客や訪問者を会員化してファーストパーティクッキーや会員IDを取得する必要性が高まっています。

Webの影響力が大きくなり、顧客との重要な接点になってきている

コロナ禍を通じて、リモートワークの普及とともにリモート会議が一般的になりました。
この変化により、ネットを活用した情報収集が、従来のイベントやセミナーで得られる情報と同様に価値があることを、多くの人が実感するようになりました。
その結果、Web上での情報収集や意思決定に対する抵抗感が薄れ、より柔軟にWebを通じて検討を進めることが一般的になってきています。

興味のない人に売り込むよりも、興味のある人に売り込む方が費用対効果が何倍も上がることが認識されてきています。 コンテンツマーケティングにより、お客に興味を持ってもらい、そこに対して、有用な情報を発信することで信頼をしてもらうとともに、新商品の情報などを届けることで、売上に大きく貢献することが実績として数字で表れ始めています。
そのため、WEBでオウンドメディアによるコンテンツ配信を行い、興味を持ったユーザーに対して訴求を行うことが重要なマーケティング戦略になってきています。

02.

会員制サイトを構築する4つのメリット

顧客との関係性を強化できる

会員サイトの一番のメリットは顧客との関係性の強化です。
多くの顧客は、単発的な購入ではなく、何度もサービスや商品に接点を持つことで徐々にファンになっていきます。

そのために重要なのが、個別のコミュニケーションです。
会員登録後にログインすると専用のマイページが表示される、といった特別感の演出は、関係性を強化するための重要な要素です。このマイページでは、顧客に合わせた情報や特典を提供することができ、顧客が自分にとって価値のあるコンテンツを見つけやすくなります。

さらに、顧客ごとにカスタマイズされた情報やサービスを提供することで、顧客との関係をより深めることが可能です。顧客が自分に合った情報や特典を受け取ることで、サイトの利用が増えたり、企業やブランドに対する愛着が深まることにつながり、継続的な商品やサービスの購入を促進する効果が期待できます。

会員限定のコンテンツを提供できる

会員サイトは、すべてが一般公開されているWebサイトと違い、会員登録をした人のみがアクセスできるコンテンツが提供されます。このようなサイトでは、会員資格を失うとそれらの特別なコンテンツや動画にアクセスできなくなる機能があります。

会員特典として提供される限定的な情報や動画は、その価値が高まります。
例えば、「ここだけでしか見られない」という特別な情報は、会員になる動機付けとなり、サイトに継続的にアクセスしてもらう重要な要素となります。
このような機能は、会員獲得と維持のための有力な戦略として使用されています。

固定顧客を増やせる

無料で登録できる会員サイトに登録したユーザーに対して、定期的にメルマガやイベント情報、お得情報を提供することで、ファンを増やすことが可能です。特に会員限定のセールやイベント情報を定期的に発信することで、会員の満足度や忠誠心を高めることができます。

さらに、有料会員という特別な会員グレードを設けることで、無料会員から有料会員へと固定顧客を育成することができます。有料会員には、さらに特別な特典やサービスを提供することで、彼らの満足度と忠誠心を向上させることができます。

会員限定の特別サービスを通じて、会員が自社や自社商品に強い愛着を持つようになります。愛着が高まると、会員は自社商品を家族や友人に紹介する可能性が高まり、新規顧客獲得につながることが期待できます。

ブランディング

会員サイトが企業のブランディングに大きく貢献する理由の一つは、その独自性と付加価値です。
会員限定でしか利用できない特別なコンテンツやサービスを提供することで、企業は世間に対して独自性や価値の高さをアピールすることができます。

会員だけが閲覧や購入ができるという特別感は、顧客にとってプレミアムな体験を提供することになります。
これは一種のブランド品のような役割を果たし、企業やブランドの品位や価値を高める手助けをします。特に高付加価値の特典や体験が提供される場合、会員サイトは顧客の忠誠心を深めるだけでなく、新たな顧客を獲得する鍵となります。

03.

会員制サイトにする4つのデメリット

会員制サイトを運営する際にはいくつかの課題に直面する可能性があります。それぞれの課題について具体的に見ていきましょう。

新規顧客の獲得には不向き

会員制サイトは一般ユーザーに対して非公開であるため、新規顧客を集客する際には効率が悪いことがあります。特に、会員が少ない段階ではその効果が限定的であり、まずは会員獲得のための施策を考えることが必要です。一般ユーザーも閲覧できるサイトを作り、そこから会員制サイトへの流入を図ることや、Web広告を利用して集客を行う方法があります。

運用管理の手間(コスト)がかかる

会員サイトに登録したユーザーには定期的に価値あるコンテンツやサービスを提供する必要があります。これにはお役立ち記事や写真などのコンテンツ提供や、会員限定のイベント開催などが含まれます。これにより、一般ユーザーとの差別化を図り、会員の継続利用を促進しますが、それに伴う運用管理の手間は増加します。

セキュリティへの懸念

会員サイトでは会員情報を取り扱うため、そのセキュリティは非常に重要です。個人情報の保護と管理には、強固なセキュリティ対策が必要です。信頼性のあるレンタルサーバーを選び、SSL証明書の導入や定期的なセキュリティチェックなどを行うことが推奨されます。

制作に専門知識を要する

会員制サイトの制作には、通常のWebサイトよりも高度な機能やシステム要件が必要となる場合があります。例えば、会員登録システム、課金システム、特定コンテンツの制限、プライバシー保護などを実装するための専門知識が求められます。このため、専門的な知識や経験が不足している場合は、制作会社のサポートを活用することが重要です。

これらの課題に対処するためには、適切な計画とリソースの配置が不可欠です。特にセキュリティ対策は万全を期す必要があります。会員サイトの運営は顧客との関係強化に有益ですが、これらの課題を克服するための十分な準備と対策が必要です。

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