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LYZON編集部

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LYZONのディレクターマネージャーが語る 顧客の真のニーズを満たす長期プロジェクトの動かし方【後編】

LYZONで働く社員へのインタビューを通じて、LYZONの取り組みやサイト構築にまつわる話題を発信する企画「LYZON Players」

LYZONのディレクターマネージャーへのインタビュー・後半ではSitecoreのデジタルマーケティング機能の活用事例やプロジェクト管理、今後の組織のチャレンジについて聞いてみました。

LYZONのディレクターマネージャーが語る 顧客の真のニーズを満たす長期プロジェクトの動かし方【後編】



Webディレクターとしての役割とクライアントへの向き合い方

―Webディレクターは、社内のデザイナーやエンジニアの方ともやりとりをしつつ、かつお客様ともやり取りをしつつっていうところが大変かなと思うんですけども、そういった中で前原さんが気をつけていることはありますか?

前原
お客様とのやり取りの中で、いろいろなご要望をいただくんですけれども、伝書鳩のように、単純に要件を上、左から右に流すだけにはなってはいけないということ常に意識しています。
お客様の要望に対してそれを実現する方法を考えるのはもちろんなんですけれども、それにプラスαとしてもしかしたらこうやった方がより良くなるんじゃないかとか、それをやるとこういったことに色々な影響があるので、このやり方の方がいいんじゃないかとか、必ずしもお客様が言われたことをそのままやるのではなくて、「プラスアルファどうした方が良いか」というのを返すことができるようにというのが一番意識するところではありますね。

―そういったお客様の要望を聞きつつだけども、プラスアルファで提案をして問題を解決したみたいな例はございますか。

前原
そうですね。お客様の要望をそのまま叶えられるという時に関しては問題はないんですけれども、それが難しい時に大体発生するのは予算が足りないとか、スケジュールが間に合わないとか、技術的にクリアするのが難しいとか、何かしらのハードルがあるときだとは思うんですよね。
その時、お客様はゴールとしてこういうことを望んでいるっていう「真の要望」を捉えることができれば、より予算が抑えられたりとか、工期を短くするための別の手段も考えることができるという場面が多くあって、そこを意識して検討することが重要なのかなという風に思ってます。

Sitecore デジタルマーケティング機能の活用実績

―なるほど、ありがとうございます。
先ほどSitecoreで優れている点というところで、デジタルマーケティングの機能が優れているいうことをお話しいただいたんですけども、これまでの実績であったりとか、関わられたプロジェクトの中で、デジタルマーケティングの機能を活用してお客様の課題を解決された経験などございますでしょうか?

前原
そうですね、現在取り組んでいるプロジェクトの方で、Sitecoreのデジタルマーケティング機能を積極的に活用しているお客さんがいらっしゃるんですけれども、デジタルマーケティングを活用するにあたって重要なのがデータですね。お客様の行動データというものを1か所に集めるということは一つ大事なことで、具体的にはSitecoreの中にあるデータベースへの情報の集約です。
サイトにユーザーがアクセスした履歴が残ると、それを活用してウェブサイト上にパーソナライズだったりとか、マーケティングオートメーションだったりとか、そういった機能をシームレスに提供できるのはSitecoreの中に顧客データとコンテンツのデータが統合されているからこその強味です。
なかなか、Sitecoreは使っても、デジタルマーケティングの機能はまだ使っていないとか、デジマ機能は外部のASPツールに依存しているとか、そういうケースって結構多かったりするんですけど同じCMS内で両方の機能を扱えるのは非常に強みとして出ているんじゃないかなと思います。

―やはり、機能の使いやすさであったりとか、そういった面が変わるんでしょうか。

前原
そうですね、表面上はそこまで大きく変わらないかもしれないんですけど、Sitecoreはユーザーの1アクション、1アクセス単位の行動データ全てを収集できるので、データがサマリになっていない一人一人の行動ログというのを細かく追うことができますし、それを分析するということで、マーケティングのデータとして活用することもできます。それをもとにさまざまな自動化されたパーソナライズだったりとか、メールマーケティング施策だったりとか、そういったところに活用できるというのが強みになりますね。

―例えばこういった業種の方がこういったデジタルマーケティングを活用して、こういったパーソナライズを実現できた、という例などはありますか?

前原
今行っているもので、通信系の企業様の例でいきますと、そこのサイトにはさまざまなニーズを持ったお客様が来ます。ウェブサイトのトップページというのはカルーセルだったり、ヒーローバナーと呼ばれる形で、さまざまなお客様に向けてのバナーをずらっと並べるということにあるんですけれども、実際のところはずらっと並べても、お客様は待ってそれを見てくれるわけではないので、なかなか届かなかったりするんですよね。
そこで、ユーザーの行動スコアリングに基づいたパーソナライズを行います。実際にそのウェブサイト上でどのようなものに興味を持って見ているかっていう情報や、外部のサイトで特定のページを踏んでいるとか、そういったものをもとに、そのお客様のスコアが変化しまして、それに合わせたものをトップページのバナーにバンと出してあげれば、ダイレクトにお客様の興味あるものが表示されると、そういったことが実現できたりというのがありますね。

長期プロジェクトの管理と課題への対処

―上ほどやはりウェブ構築だけではなく、運用にも携わっていると思うんですけども、そういったパーソナライズであったりとか、そういったことも関わるってなると、だいぶ長期のプロジェクトになることが多いかと思うんですけども、長期のプロジェクトだからこそ、こういったことを気をつけているというようなことはありますか?

前原
プロジェクトが長期であるかないかに関わらずですけれども、プロジェクトにおいては必ず課題や問題というものが大小発生するということになると思いますで、その際にですね。一つ一つの問題を解決するのに、先延ばしにしないとか、メンバーを集めてデザイナーだったり、エンジニアの技術も集約して解決の方法を探るというところですね。
それを一つ一つ地道にやっていくということが大事なのではないかなというのはありますね。

―なるほど。そういったことで長期のプロジェクトでも即座に対応することによって、何かちっちゃい問題から大きなミスに繋がることもあると思うので、そういったものを一つ一つ地道に潰していくことがとても重要ってことですね。ありがとうございます。

ディレクターとしてのキャリアとWEB制作の魅力

ここからは、前原さん個人のことについても少しお詳しくお話しいただければと思うんですけれども、前原さんがWebディレクターとしてのキャリアをスタートさせた20年前というと、ウェブやCMSがまだ徐々に発展している段階だったと思うのですが、そもそもWEB業界を志したきっかけというのは何かあったんでしょうか?

前原
そうですね。元々、PCデジタルのいろいろな技術、映像表現だったり、CGだったり、ゲームだったりを勉強するような学科にいたんですけれども、その中でもウェブというのが様々な技術を広く扱って日々新しいものを取り入れていくというところで、自分の新しいもの好きな性格に合ってるかなという風に思ったので、そこで選んだっていうのがきっかけです。

―なるほど。

前原
確かにCGやデザインにもそういった面もあるにはあるんですけど、やっぱり結構長期的に考えてプロジェクトとして発表していくものが多くて。
ウェブは毎日更新であったりとか、毎日どんどんどんどん発展しないといけないというところで、しかもマーケティングとかにも関わったりとか、それこそビジネス行動にも結構直結する形でかかわれるっていうところが魅力的かなと思いますね。

―特にウェブ業界の中でLYZONに入社しようと決めたきっかけなどはございますかそうですね。

前原
前の制作会社に結構長いこと居たんですけれども、そこで感じたいろいろな難しさやりづらさみたいなところがあって。
で、LYZONという制作会社の環境がそういった面で恵まれているというか、やりやすい環境が整っているのかなという風に思ったというのが大きな理由としてあります。

―難しさややりにくさっていうのはどういったところで感じられたんですか。

前原
先ほどの説明にもあったんですけど、デザイナーとかエンジニア含めた組織の体制ですかね。
一緒になって課題を乗り越えていくっていうことが、前の会社よりも今の会社の方がすごくやりやすいのかなという風に感じたというところがあります。

―なるほど。結構LYZONの社風というか、そういった雰囲気も前原さん自身に合っていたということなんですかね。

前原
そうですね。かなりフラットなというか、お互いにいろいろな意見を出し合ったりとか、アイデアとして思いついたことを実行する権限を与えてくれたりとか、そういったことがやりやすい環境になっていたなと思います。いま社員もかなり増えてきてはいるのですが、それでもそのマインドがある程度保ててる部分はあるのかなとは思います。

組織の成長と今後挑んでいくこと

―なるほど。LYZONに入社されてから6年ということで、入社されてから社員の人数も変わってきているとは思うんですけれども、こういうところが発展した、進化したみたいなところってありますか?

前原
進化したところといえば、明らかにその頃よりも技術的なレベルとか、扱うプロジェクトの難易度とか規模っていうのはその頃とは比較にならないぐらい大きく、かつかなり高度になってきているというところがありますね。

―前原さんは今ディレクターの中でマネージャーというポジションでいらっしゃると思うんですけれども、もう入社した時から同じ立場だったんですか?

前原
いえ、最初は一般のディレクターでした。

―他のディレクターと比べて、こういうことが自分はできたみたいなことはありましたか?

前原
いえ、特別何ができたということもないんです。それでも、今までのキャリアの中でのWEB制作とか、開発の経験とか知識のノウハウというのをだったり、あとは制作会社という組織の中のマネジメントだったりの経験というのがある程度活かせた部分はあったのかなとは思います。

―なるほど。こういうノウハウがあって、LYZONに貢献できたという点はありますか?

前原
例えばデザインを良いものにするということを実現する上においては、そういったビジュアルとかを考えるのももちろんなんですけど、その裏側にあるコードとか仕組みとか、それと連動する要素をどのように整合性を付けるかとか、そこの関係性というのが非常に多くあります。
やはり縦割りの組織だとデザインはデザイン、コードはコードみたいな形でバラバラになってしまう部分があるんですけど、そこを密接に考えることができると、お客さんの要望をしっかりと実装する上で実現しやすくなったりとか、トータルとのコストを下げることができたりとか、技術的な知見をもとにデザインだったり、マーケティングだったりっていうところのフィードバックができたというのは非常に大きかったのかなと思います。

―なるほど。
今はまとめる立場かつ社員を育成する立場になっていらっしゃると思うんですけども、新入社員や中途のメンバーに対して、こういう風に育ってほしいとか、こういうことを意識して育成しているみたいなことは、前原さんの中で何かありますか。

前原
やはり新しいことにチャレンジし続けるという社風であり、業界でもあると思うので、新しい若いメンバーもそこに対しては貪欲にというか、あまり周りの様子を見て尻込みをするのではなくて、自分の思ったことを積極的に意見として発したり、自ら動いて形にするっていうようなマインド。
そこをまずは何よりも持っているということが重要なのかなと思うので、そこを失わないようにやってほしいなと思います。

―なるほど。今マネージャーという立場からみて、LYZONという会社は今後新しく何に挑戦していくか、いま何にLYZONはチャレンジしようとしているのかについてお話しいただいてもよろしいですか。

前原
今、Sitecoreというのが主力の事業になっていますけど、それにこだわるつもりはLYZONとしてはなくて、新しいCMSが出てくればそれに取り組む可能性もありますし、ウェブ以外にもAIを積極的に活用していこういう動きもあります。どのようなものが今後普及していくかというのは分からないんですけれども、常に新しいものにチャレンジするというマインドは変わらず進んでいくことになると思うので、これから先3年後5年後とかにはもしかしたら思いもよらないようなものをサービスとして提供しているかもしれません。それを挑戦し続ける会社であればいいのかなというふうに思います。

―なるほど。これまでの実績もありつつ、ただお客様の問題解決のためには既存の手段に囚われることはなく、今後新しいことにもどんどん挑戦していくということですね。
前原さん個人として今後こういったことにチャレンジしたい、ということはありますか?

前原
どうしてもCMSでウェブサイトを作るということが主体で、それはずっと20年ずっとやってきたところではあるんですけれども、そろそろウェブサイト以外のものというところへ広げていけたらいいのかなというふうに思います。LYZONが持っている知見とか、チームワークとか、そういったところを活かして何か他の企業にはないプラスアルファのものを作るということにチャレンジできたらいいのかなと思います。
コロナ渦以降、LYZONもリモートワークを取り入れていてそこは定着しているんですけど、一方で前のLYZONにはあったつながりとか、協力しやすい、雑談もしやすいっていうような環境が若干リモートによって分断されてきている部分もあるので、そこをどうにか改善したいというのがあります。
それは全員フル出社にすれば簡単なのかもしれないですけどそこはそうではなくて、アイデアと技術を持って工夫していくというところで、リモートと出社をバランスをよく取りながら、リモートでもしっかりパフォーマンスを上げるというところですね。
そこは交流のしやすさだったり、バーチャルオフィスを活用してみるとか、いろいろなアイデアもあると思いますし、場合によってはどこかで集まってイベント的なものを開いたりとか、そんな色んな取り組みがしているんですけども、ただ楽しいだけじゃなくて仕事そのものに対してモチベーションが上がってパフォーマンスが上がるというような仕組みを何かしら考えていきたいなというふうに思います。

―LYZONという組織自体も、どんどん新しい方向とか、新しい方法を活用して組織としてまとめあげるというところもいろいろチャレンジしていきたいというところですね。ありがとうございます。



※エントリーの内容・画像等は、公開時点での情報に基づきます。
※Sitecoreのバージョンによって実装されている機能が異なります。

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