動画で解説!バージョンアップはなぜ必要? 仕組みから注意点まで!
01.
Sitecoreのバージョンアップの仕組み
Sitecoreはコンポーネント同士の依存度がい低い疎結合なシステム構成になっており、蜜結合のCMSと比較するとスムーズにバージョンアップを行うことができる仕組みになっています。
CMSの構築は、主に疎結合と密結の二つに分けられ、一般的なCMSは、密結合の構築であることが多いです。密結合だと、機能同士の結びつきが強く、追加開発の変更が必要になりCMS単体でのバージョンアップというのは難しいです。
しかし、Sitecoreであれば追加開発や連携開発を疎結合で行うことができるため、ライセンスのバージョンアップ時に追加開発部分を改修する必要がなく、スムーズにバージョンアップすることができるようになります。
また、更新ファイルにより、セキュリティが強化されたり、より便利な編集機能を利用することができるようになるため、システム公開時に再構築することなく最新環境へ移行することが可能になり、システム公開時のコストが低減できます。
02.
Sitecoreのバージョンアップはなぜ必要?
Sitecoreが古いバージョンだと、Sitecoreが提供するサポートが受けられなくなります。
また、バージョンアップで追加された便利な機能やセキュリティの更新ファイルも利用できなくなってしまいます。
こうなると、Sitecoreの強みを生かし切れていない状態になってしまうため、利用しているSitecoreのバージョンはしっかりと確認し、サポートの期限が切れないよう注意が必要です。
Sitecore社が提供するサポートには、3つのフェーズがあります。
1つ目が、Mainstream Support Phaseです。これは主にバージョンのリリース後に提供されるサポートで、セキュリティの更新プログラムの提供や仕様変更といった主要なサポート業務を提供します。Mainstream Support Phaseのサポート期間は3年間となっております。
2つ目にExtended Support Phaseがあります。セキュリティの更新等、修正本番環境での問題が発生した際の支援や製品のバージョンアップの支援、そしてSitecoreオンラインドキュメント、ナレッジベース、ディスカッションフォーラムへのアクセスなどをサポートします。Extended Support Phaseのサポート期間は6年間です。
最後に、Sustaining Support Phaseがあります。本番環境での問題が発生した際のサポートや、製品のバージョンアップの支援、Sitecoreオンラインドキュメント、ナレッジベース、ディスカッションフォーラムへのアクセスなど、様々なサポートがあります。しかし、本番環境での問題が発生した際のサポートはオプション扱いとなり、料金が発生しますので注意が必要です。Sustaining Support Phaseのサポート期間は8年間となります。
このようなサポート期間の中でも特に、Extended Support Phaseの期限が迫っている時期にバージョンアップを検討されるお客様が多い傾向にあります。やはり、セキュリティ面を心配されるお客様が多い印象です。
Sitecoreのアップデートを怠ってしまうと、このようなサポートを徐々に受けられなくなってしまうので注意することが必要です。
03.
Sitecoreのバージョンアップの進め方
次に、Sitecoreのバージョンアップの進め方について解説します。
まず、新たに最新バージョンをインストールするサーバーを準備します。その次に、新環境に最新バージョンの環境を構築し、現環境のデータベースのデータを移行します。そして最後に、データの確認、修正を行います。
このバージョンアップについては、いくつかポイントがあり、以下の要因でバージョンアップの難易度が変化します。
- 移行するバージョン
移行するバージョンでも、難易度が変化します。
バージョンによっては.NETやSQLサーバーのバージョンを揃える必要が出てくることがあります。
- 移行方式
どのような移行方式にするかでも難易度が変わってきます。
例えば、ツールを利用して、アイテムをパッケージ化して移行することができる場合は、やや難易度が下がります。
しかし、なかにはツールで移行することが難しい事例も増えているため、この点は注意が必要となります。
以上が、バージョンアップの難易度を判断するポイントとなります。
04.
Sitecoreのバージョンアップの注意点
ここからは、Sitecoreバージョンアップの際に注意するべき点についてご説明いたします。
Sitecoreバージョンアップは、ツールを使用することで簡単にバージョンアップができる場合もあります。しかし、先ほどのポイント「3.Sitecoreのバージョンアップの進め方」で記載した通り、ツールを使用したバージョンアップには問題点も多く、実際は簡単にはいかないことも多いです。
インフラのスペックに関しては、推奨されているスペックのインフラ環境であっても、動作がうまくいかないケースもあり、それぞれの環境に合わせて対応する必要があります。
LYZONでは、バージョンアップを行った実績が多数あります。また、Sitecoreのゴールドパートナーとして認定を受けており、Sitecore社の公式サポートとも提携しています。そのため、最適なインフラスペックのご提案・構築が可能です。
フォームの変化に関しては、バージョンアップを実施することで利用しているフォームの切り替えが必要になる可能性があります。フォームの切り替えにより、セキュリティの強化ができるなどメリットも多いですが、対応のための工数は必要です。
最後にアナリティクスデータの移行に関しては、非常に難易度が高く移行が難しいケースが多いです。
現在Sitecore8.0以前のバージョンをご利用中で新しいバージョンへのバージョンアップを検討中の方は、この点についても注意が必要です。
05.
まとめ
いかがでしたでしょうか。Sitecoreバージョンアップ実施には、様々なポイントや注意点が存在します。
その他にもバージョンアップの費用はどのくらいなのか、今使っているSitecoreはいつまでにバージョンアップするべきなのか、また移行にはどれくらいの期間が必要なのか、様々な疑問点があると思います。
LYZONでは、これまでのSitecore実績から、様々なご要望に対応することが可能です。Sitecoreバージョンアップにお困りの際は、ぜひお気軽にLYZONにご相談ください。
※エントリーの内容・画像等は、公開時点での情報に基づきます。
※Sitecoreのバージョンによって実装されている機能が異なります。