CMSにおけるサーバーとは?役割や種類から選び方まで解説!

Webサイトを運営し、オンラインでの存在感を高めるには、コンテンツ管理が非常に重要です。その中でも「CMS(コンテンツ管理システム)」は、効率的な運営をサポートするための便利なツールとして広く利用されています。

本記事では、CMSにおけるサーバーの基本的な役割や種類、そして選び方についてわかりやすく解説します。また、Webサイト運営を成功させるためのポイントもご紹介しますので、初心者から経験豊富な運営者まで、どなたにも役立つ内容です。ぜひ、Webサイト運営のヒントとしてお役立てください。

CMSとサーバーの関係性

CMS(コンテンツ管理システム)とサーバーは、Webサイトを作るときに要となる役割を果たします。これらの関係性について説明します。

CMSとは?

CMSは、Webサイトの内容(テキスト、画像、動画など)を簡単に管理・更新するためのソフトウェアで、ブログ記事の投稿や写真のアップロードが簡単にできます。

サーバーとは?

サーバーは、インターネットを通じてデータや情報を提供するコンピュータのことです。
Webサイトのデータ(ページの内容や画像など)を保存し、ユーザーがアクセスしたときにそのデータを送信します。
サーバーの種類には、クラウドサーバーやレンタルサーバーなどがあります。

CMSとサーバーの関係性

CMSは、サーバーの上で動作します。サーバーは、CMSをインストールし動作させるための物理的または仮想的なコンピュータ環境です。
サーバーにCMSをインストールすることで、CMSはサーバーという基盤の上で機能し、両者が連携することでウェブサイトを構築・運営することができます。

例え話で説明すると

CMSは、ケーキを作るための「レシピ本」や「調理道具」のようなものです。これがあると、ケーキ(Webサイト)を簡単に作れます。
サーバーは、そのケーキを置いておく「冷蔵庫」や「ショーケース」のようなものです。ここにケーキを保存しておくことで、誰でも見に来ることができます。
このように、CMSとサーバーはそれぞれ異なる役割を持ちながらも、Webサイトを作るためにはどちらも欠かせない存在です。

CMSにおけるサーバーの役割

CMSを利用してwebサイトを構築する際に、それぞれのサーバーが果たす役割について説明します。

Webサーバー

Webサーバーは、インターネット上でWebブラウザからのHTTPリクエストを受け取り、HTMLページや画像、CSS、JavaScriptなどのファイルを返す役割を果たします。CMSから生成された動的なページも、Webサーバーを介してユーザーに配信されます。

データベースサーバー

CMSは通常、MySQLやPostgreSQLなどのデータベースを使用します。データベースサーバーは、CMSが扱うデータ(記事、カテゴリ、ユーザー情報、設定など)を管理・提供します。CMSがページを生成する際、このデータベースから必要な情報をクエリ(問い合わせ)を通じて取得します。

アプリケーションサーバー

アプリケーションサーバーは、CMSの中核的な動作を支えるプログラムを実行します。具体的には、リクエスト内容を解釈し、データベースから情報を取得し、テンプレートと統合して動的なWebページを生成します。

ファイルサーバー

ファイルサーバーは、ウェブサイトで使用する画像、動画、ドキュメントなどの静的ファイルを保管・管理します。これにより、CMSはこれらのリソースをユーザーに提供可能です。大規模なサイトでは、専用のファイルサーバーやCDN(コンテンツデリバリネットワーク)が利用されることもあります。

DNSサーバー

DNS(Domain Name System)サーバーは、ユーザーが入力したドメイン名を、Webサーバーの実際のIPアドレスに変換します。これにより、ユーザーは覚えやすいドメイン名でウェブサイトにアクセスできます。CMSの設定において、正しいドメインが指向されるようにDNS設定が重要です。

メールサーバー

メールサーバーは、CMSが送信するメール(ユーザー登録確認、パスワードリセット、問い合わせ対応など)を処理・配信します。メールサーバーには、送信を担当するSMTPサーバーと、受信を担当するIMAP/POPサーバーがあります。

CMSサーバーの種類

CMSを運用するには、適切なサーバー選びが重要です。 サーバーの選択肢としては、大きく分けてオンプレミスサーバーとレンタルサーバーの2種類があります。以下に、それぞれのサーバーの特徴やメリット、デメリットを説明します。

1. オンプレミスサーバー

オンプレミスサーバーは、企業や組織が自社の施設内に設置して運用するサーバーのことです。銀行や医療機関など、厳格なデータ管理が求められる業界や、自社システムの特別な要件に対応しなくてはならない場合など、クラウドサービスが主流になりつつある現在でも、特定の用途や要件で重要な選択肢となっています。

特徴

  • 自社管理
    サーバーの設置、運用、メンテナンスを自分たちで行います。
  • 高いカスタマイズ性
    自分たちのニーズに合わせてサーバーを自由にカスタマイズできます。
  • 初期費用が高い
    サーバーを購入するための初期費用がかかります。
  • セキュリティの自主運用
    データやシステムが自社施設内にあるため、セキュリティポリシーに応じた厳重な管理が可能です。

メリット

  • データ保護
    データが外部プロバイダーに渡らないため、機密性の高い情報を安全に保管できます。
  • 法規制対応
    一部業界では、データの物理的な保管場所が規制されており、オンプレミスが適しています。
  • 完全なコントロール
    ハードウェアからソフトウェアまで、運用方法を自社のニーズに合わせて自由に設定できます。

デメリット

  • 運用負荷が高い
    システム管理者が必要で、障害時の対応も自社で行う必要があります。
  • スケーラビリティの制限
    必要に応じてサーバーを拡張する場合、新たなハードウェアの購入や設置が必要になります。
  • 災害リスク
    地震や火災などで施設が被害を受けた場合、サーバーも影響を受ける可能性があります。

2. レンタルサーバー

レンタルサーバーは、インターネット上でウェブサイトやアプリケーションを公開・運用するために、サーバーをプロバイダーから借りるサービスです。物理的なサーバーを購入・管理する必要がなく、利用者は提供されるサーバー環境を活用して、簡単にウェブサイトを構築できます。

特徴

  • 簡単に利用開始
    サーバーの設置やメンテナンスはサーバー提供会社が行います。
  • 低い初期費用
    サーバーを借りるための月額料金を支払うだけで利用できます。
  • スケーラビリティ
    必要に応じてサーバーの性能を簡単に変更できます。
  • メンテナンス不要
    サーバーの運用・保守はプロバイダーが行うため、技術的な知識がなくても利用できます。

メリット

  • 手軽さ
    簡単にサーバー環境を用意できるため、初心者でも始めやすいです。
  • コスト効率
    初期投資が少なく、ランニングコストを抑えながら運用可能です。
  • スケーラビリティ
    利用者の需要に応じて、プランを変更して機能や容量を拡張できます。

デメリット

  • 制約あり
    共有サーバーでは他の利用者とリソースを共有するため、性能が制限される場合があります。
  • 自由度が低い
    プロバイダーが用意する環境に依存し、自社専用のカスタマイズは難しい場合があります。

レンタルサーバーの種類

  • 共有サーバー(シェアードホスティング)
    複数のユーザーが1つのサーバーを共有して使います。
    コストが安いですが、他のユーザーの影響を受けることがあります。
  • VPS(仮想専用サーバー)
    1つの物理サーバーを仮想化して、複数のユーザーがそれぞれ専用の環境を持ちます。
    共有サーバーよりも高いパフォーマンスとカスタマイズ性があります。
  • 専用サーバー(デディケーテッドホスティング)
    1つのサーバーを1人のユーザーが専用で使います。
    高いパフォーマンスとカスタマイズ性がありますが、コストも高いです。
  • クラウドサーバー
    柔軟なリソース管理が可能で、AWSやGoogle Cloudなどが代表的なサービスです。
    小規模から大規模なサイトまで対応できます。
  • マネージドサーバー
    運用管理を専門プロバイダーに委託する形式。技術知識が少ない場合でも安心して利用できます。

CMSサーバーの選び方

CMSを構築する際のサーバーの選ぶ際には、以下のポイントを考慮して選定することが重要です。

1. サイトの規模とトラフィック

サイトの規模や訪問者数(トラフィック)によって、必要なサーバーの性能が変わります。

  • 小規模サイト
    個人ブログや小さなビジネスサイトなら、共有サーバーで十分です。
  • 中規模サイト
    中小企業のサイトやオンラインショップなら、VPS(仮想専用サーバー)が適しています。
  • 大規模サイト
    大企業のサイトや高トラフィックのサイトには、専用サーバーやクラウドサーバーが必要です。

2. パフォーマンスとスケーラビリティ

サイトがスムーズに動くためには、サーバーのパフォーマンスが重要です。

  • パフォーマンス
    サーバーのCPUやメモリが高性能であることが求められます。
  • スケーラビリティ
    サイトの成長に合わせて、サーバーの性能を簡単にアップグレードできることが重要です。クラウドサーバーはこの点で優れています。

3. セキュリティ

サイトを安全に保つためには、サーバーのセキュリティが欠かせません。

  • セキュリティ対策
    定期的なセキュリティパッチの適用や、ファイアウォール、ウイルス対策ソフトの導入が必要です。
  • バックアップ
    データのバックアップを定期的に行い、万が一の時に備えることが重要です。

4. コスト

サーバーの費用は、予算に合わせて選ぶ必要があります。

  • 共有サーバー
    最もコストが低く、初心者におすすめです。
  • VPS
    中程度のコストで、パフォーマンスと柔軟性が高いです。
  • 専用サーバー
    高コストですが、最高のパフォーマンスとセキュリティを提供します。
  • クラウドサーバー
    使用量に応じた料金体系で、コスト管理がしやすいです。

5. 技術サポート

サーバー運用には技術的なサポートが必要です。

  • サポート体制
    24時間365日のサポートがあると安心です。
  • サポート内容
    電話、メール、チャットなど、複数のサポート手段があると便利です。

6. サーバーの信頼性

サーバーの信頼性は、サイトの安定運用に直結します。

  • 稼働率
    99.9%以上の稼働率を保証するサーバーを選びましょう。
  • レビューと評価
    他のユーザーのレビューや評価を参考に、信頼性の高いサーバーを選ぶことが大切です。

これらのポイントを考慮して、最適なサーバーを選びましょう!

まとめ

CMSサーバーは、Webサイトのコンテンツ管理や運営を効率化するための重要な基盤です。

主にはオンプレミスサーバーやレンタルサーバーの2種類、またレンタルサーバーには共有サーバー、VPS、専用サーバー、クラウドサーバー、マネージドサーバーといった種類があり、それぞれ特性や適応性が異なります。Webサイトの規模や目的、予算、技術的要件に応じて適切なサーバーを選ぶことが大切です。

最適なCMSサーバーを選定し、適切に運用することで、Webサイトのパフォーマンスを向上させ、セキュリティを確保し、運営の効率化を図ることができます。そして最終的には、訪問者にとってより良いユーザー体験を提供できるようになります。

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