Sitecore 10.4リリースノート

Sitecore 10.4 が2024/4/30にリリースされたので、主なアップデート内容を記載します。

Sitecore Experience Platform (SXP) 10.4 リリースノート

SXP 10.4では、セキュリティ、サポート性、パフォーマンス、使いやすさの向上を目的とした多数のアップデートが行われました。主なハイライトは以下の通りです

セキュリティと互換性の向上

JavaScriptライブラリの更新: SXP全体で使用されるJavaScriptライブラリが最新のバージョンに更新され、セキュリティが強化されました。

セキュリティ強化: 脆弱性のリスクが軽減されました。

サードパーティ互換性: SQL Server 2022および最新のAzure Kubernetes Serviceと互換性が向上しました。

アクセシビリティの向上

視覚障害を持つユーザーの支援: リボンのナビゲーション、アイテムの作成・名前変更・移動・削除、コンテンツツリー内のアイテムナビゲート、コンテンツエリア内のフィールド選択などがより簡単に行えるようになりました。

UI要素の情報聴取: サードパーティ技術を通じてUI要素に関する情報を取得可能です。

パフォーマンスの改善

Solrソフトコミット: インデックスの変更が即座に検索に反映され、検索のリアルタイム性が向上しました。

新機能と改善点

新しいユーザーロール追加: 「Sitecore Client Content Reader」ロールにより、コンテンツエディターとメディアライブラリのコンテンツツリーアイテムへの読み取りアクセスが可能になりました。【参考リンク】

カスタム言語の作成: Content Editorでカスタムまたは地域の言語を直接作成可能です（例: en-EUなど）。【参考リンク】

キャンペーンやゴールのトリガー: 特定のページ訪問時にキャンペーンからのコンテンツを表示するなど、ルールに基づくトリガー機能が追加されました。【参考リンク１】【参考リンク２】

マーケティングキャンペーンの一括割り当て: xDB内のマーケティング定義を複数のコンテンツアイテムに一括割り当て可能です。【参考リンク】

コード不要のスキーマ拡張: ビジネスユーザーがコード開発を必要とせずにxConnectスキーマを拡張できるモジュールが追加されました。【参考リンク】

データ抽出モジュール: xDBからデータを抽出し、スキーマを変換して外部分析ツールにフィードするオープンソースモジュールが追加されました。Power BIでレポートを再現するテンプレートも含まれています。【参考リンク】

相互運用性と移行ツール

Sitecoreポートフォリオとの相互運用性: Sitecoreの他のSaaSベース製品と連携しやすくなり、柔軟なイノベーションが可能です。【参考リンク】

XMからXM Cloudへの移行ツール: コンテンツ、メディア、ユーザーをXMからXM Cloud環境に移行できます。【参考リンク】

xDBからCDPへの移行ツール: サイト訪問者の連絡先ファセットをCDPやPersonalize製品に転送可能です。【参考リンク】

重要な変更点

メディアアイテムの重複ロジック更新: 重複するメディアアイテムの管理が改善され、重複メディアアイテムが適切に管理されます。アップグレード後に特定の管理ページを実行する必要があります。【参考リンク】

Sitecore Experience Platform 10.4 で廃止された機能

Sitecore Experience Commerce のサポート廃止（10.4のみ）

Sitecore XP 10.4 では、Sitecore Experience Commerce の新しいバージョンはリリースされません。
そのため、SXP/XC ソリューションを 10.4 にアップグレードすることはできません。
Sitecore 製品サポートライフサイクルに記載されているとおり、Sitecore XC リリース 10.3 までのサポートは継続します。